2024年11月2日土曜日

八犬伝、面白かったです。最も「これは、これは、、!!」と感動したのは、馬琴と北斎が見物に出掛けた歌舞伎、鶴屋南北の新作「東海道四谷怪談」の舞台の場面。圧巻でした。

この時、突如ヌッ!と現れた南北と馬琴は実の世界に潜む偽りと虚の世界に潜む真実について問答をするが、私は南北の考えに賛同した。


これは、馬琴作正月新版「金毘羅船 初編」渓齋英泉 画(ゴッホが模写「扇屋内花魁」の絵師)。私は、英泉の心根のしっかりしていそうな唇をキュッと結んだ美人さんたちが好きだ。(そうだ、晩年の馬琴の執筆活動を支えたお路役の黒木華さんがそんな感じ。)下の角が唾をつけつけめくったらしく墨色が擦り減っている。皆にも愛された私の愛蔵書。